ゲームには、ルールありき。

2012/02/02 § Leave a comment

ヤングスパイクスと同じタッグで臨んだ
ヤングロータスの国内予選の結果が発表された。
結果は残念ながらファイナリストにも残れず。
ADKの11階で行われた発表会場には
100を超える企画と若手コピーライター、ADでうめく尽くされ、
レッドオーシャンを可視化したような世界が広がっていた。

せっかくなので、選ばれた作品を自分なりにまとめてみる。


Gold
「喫煙によって儲かっているタバコ会社の社長からのむかつくメッセージ」
仮想敵を禁煙者にも、喫煙者にもせず、
喫煙者の気持ちをうまく誘導できそう。


Silver
「喫煙は人間より嗅覚が100倍良い犬へのスモークハラスメント」
ターゲットを犬を飼っている人に限定しているのがアイデア。


Bronze
「禁煙で節約できるお金をカレンダーにして可視化」
アナログなカレンダーを使った点や
スパンを10年など長くみたことが評価。


Bronze
「子供が親の喫煙を見つけたら宝(好きなもの)が手に入る」
禁煙の監視を誰がするのかは僕らも悩んだが、
子どもにさせるのは上手い。

以下は、ファイナリストで個人的に好きだったもの。


「9か月やめると、一生分のタバコをプレゼント」
禁煙のためのインセンティブを一番好きなタバコにする。
ただ9か月やめると体が正常になるのでニコチンはほしくなくなる。
という極めてクレバーで楽しい案。


「スモーカーをいたわろう」
喫煙者は体が弱っているのでハンデキャップを抱えている人、
という発想の転換が面白い。


「タバコを入れるポケットをふさぐ」
シンプルに胸ポケットをふさぐサービス。
これにより禁煙の意思も可視化できる。


「禁煙が嫌いですステッカー」
嫌いという意思表示をすることで、さらに喫煙者の肩身を狭くする。
口に出すのは難しいけど、このステッカーが普通になれば
かなり効果がありそう。

並べてみて感じたのは、
チームが目指していた方向と
審査基準にかなりズレがあったこと。

僕らはできるだけ
「広範囲のターゲットに」
「一過性のキャンペーンでなくずっと使える」
「自然とやめる仕組み」を考えてた。

だから禁煙者が知っている健康被害やお金の情報を
表現的に面白く伝えたり、
ターゲットを極端に絞ることはやめていた。
その分、クリエーティブとしては
あまりにプレーンでインパクトのかけるものになっていた。
100も企画が並んでいると、
切り口がかぶっているものは落とされるし、
目立たないと意味がない。

ただ僕らの目指していた方向でも
「スモーカーをいたわろう」
「禁煙が嫌いですステッカー」
みたいなジャンプにすれば
クリエーティブでかつ、ずっと使えるものは
作れると勉強になった。
でもこの競技では、いずれにせよ、
賞はとれないことも分かった。

なにごとも勝つためには
最初の戦略を間違えると
結果につながらない。

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